幻の時実新子集
ひょんなことから、超稀少本を手にしています。
1973年(昭和48)に出版された
「私版・短詩型文学全書 川柳篇・第3集
時実新子集」(八幡船社)。
俳人・津久井理一が発行した短詩型文学全書の中の
「川柳部門」の1冊。
新書サイズで50ページほどの体裁は
本というよりシンプルな冊子に近い。
これまで新子展のショーケース越しに眺めたことはあったものの
実際に手に取って読むのは初めてです。
産声の近くで神が嗤ったぞ
母を捨てに石ころ道の乳母車
菜の花のまっさかり死にたし
巻頭の3句から
いきなり飛ばしてますねえ。
章のタイトルも「日ざらし」と「雨ざらし」。
解題は河野春三。
句集『新子』以降の10年間の句帖より選られた231句は、
まさに『新子』以降の作品の経緯をみるうえでも
貴重な資料です。
なにか新しい気づきを得られたら
追ってまたご報告しますね。
- 2018.10.25 Thursday
- 川柳
- 08:44
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- by 「時実新子の川柳大学」管理人