珈琲タイム

美しいラストパス

大阪北部地震から1週間。

連日続報が伝えられるなか、

サッカーワールドカップでの

サムライジャパンの活躍が日本を沸かせています。

 

ところで時さかのぼって2002年。

日韓開催のワールドカップの折、

「川柳大学」ではこんな特集が組まれていました。

タイトルもずばり「サッカーWカップを詠む」です。

 

 

掲載句を少しご紹介しましょう。

 

 トルシエと同じリズムで噛んだガム  清水和子 

 ベッカムのグラビア抱いて美容院   渡辺 梢

 神様もオロオロしてるロスタイム   鑓田郁夫

 

懐かしいですね。トルシエ監督のあのたたずまいや

ベッカムのソフトモヒカン。

それからそう、「ロスタイム」という言葉も

いつから「アディショナルタイム」になったんでしたっけ。

 

 ほどほどの愛国心でサポーター    原口美智江

 サッカーの影に隠れている事件    高田和代

 

はっとして、クールな詠みぶりにうなります。

そしてこんな句にどきり。

 

 愛していると美しいラストパス   重森恒雄

 

ラストパスが見事にキマッた一句です。

 

さて2018年のワールドカップ。

日を追うごとにますます熱を帯び、

川柳子のペンがどうとらえていくかにも注目です。


新子花ごよみ #52


G線上のアリアとすごすながい梅雨  新子

 

 

 

 

G線上のアリア。

バッハのゆっくりと厳かな調べに

雨音が重なり

作者の胸の底まで濡らしているよう。

 

ながながと、深く深く

なにかをあきらめさせるように

癒すように。

 

梅雨どきのもの思い。

あなたのBGMはさて

どんな曲でしょう。

 

 

(『時実新子全句集』/大巧社)


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プロフィール


芳賀博子
「時実新子の川柳大学」元会員。
初代管理人・望月こりんさんより引き継ぎ、2014年2月より担当。
ゆに代表。
https://uni575.com

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