珈琲タイム

トランクの中味

書店や文具店に行くと
来年のコーナーがにぎやかですね。
来年のカレンダーに手帳に日記帳。
ぷらっと下見するだけでも
ちょっと浮き立つような気が急くような。

ところでカレンダーといえば
ここ何年か自室には2種類のカレンダーを掛けています。
ひとつは2か月分が連なり、
境目にキリトリ用のミシン目が入っているもの。
書き込みスペースも大きく
ひと月が終わってびりっと破くと
下から翌翌月があらわれて、
常に2か月分の予定が睨める(睨まれる?)ようになっている、
まさに実用型ですね。

もうひとつはインテリア感覚の
あざみエージェントオリジナルカレンダー。
毎月、あざみの会会員の川柳人や俳人の1人1句に
写真家藤田めぐみさんのクールな写真がコラボした
毎月めくるときついニカッとするカレンダーです。
あ、そうそう、
今月は川柳人でもあるその藤田めぐみさんの1句。



  トランクの中味は夢じゃなくおイモ  藤田めぐみ

夢なんかじゃ生きてけないや、
とタンカきる現実派のトランクはおイモでいっぱい。
ところが写真のトランクには
どうも夢が紛れ込んじゃっていそうです。

ところで、あざみさんには来年度のカレンダーを注文し
先日さっそく届いたところ。
でも中味はまだ見ていなくて
どんな新年が待っているのか、
それはもうちょっと先のお楽しみにして。
 

新子花ごよみ #22


両の手を子に与えいて銀杏散る   新子



左に右に、二人の子と手をつないで
銀杏並木を歩きゆく。

一人が駆けだそうと左の手をひっぱると
一人はぎゅっと右の手を握って立ち止まらせる。
そうしてきれいな葉っぱを一枚拾うと
「はい、おかあさんにあげる」

そんな平穏なひとときを幸せと受けとめながら
作者は「銀杏散る」と結びます。
わが両手も今はわがものならず、
はらはらと銀杏は散りゆく。
まだ人生の秋には遠くも。

そして親子に続く美しい銀杏並木。

 
(『時実新子全句集』/大巧社)
 

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プロフィール


芳賀博子
「時実新子の川柳大学」元会員。
初代管理人・望月こりんさんより引き継ぎ、2014年2月より担当。
ゆに代表。
https://uni575.com

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