珈琲タイム

必ず来ている

ここ2、3年、ちょくちょく
いろんな同窓会のお誘いが届くようになりました。
子育ても一段落、仕事の段取りもつけやすい世代になったからでしょうか。
このGWにもひとつ予定が入っています。
学生時代のサークル仲間の集い。
ほんと久しぶりの再会なので楽しみにしつつ、
同時に気後れしている自分もいて。

実はその、「同窓会」ってのが苦手なのです。
理由は、アイツが来るから。
中学であれ高校であれ、なんのOBOG会であれ、
私の行く同窓会には必ずやって来て、
顔を見るなり「よう!」と馴れ馴れしく寄ってくるアイツ。

その正体とは・・「当時のワタシ」です。
つまり、同窓会に出ると友だけでなく
否応なく当時の自分と再会することになる。
それが気恥ずかしいというかイタいというか。

なぜだろう。
いつだってそれなりに笑って過ごしていたはずなのに。
いやあでも、やっぱダメダメだったなあ、
ヘタレだったなあ、トンチンカンだったなあ、
と振り返る「当時のワタシ」と再会しても、
いつかにっこり屈託なくハグできる日が来るだろうか。

なんてひとりごちながら、
やっぱり会いたい人には会いたくて
今秋開催されるというン十年ぶりの
同窓会案内にも参加にマルで返信。
 

新子花ごよみ #15


チューリップあんなに死にたかったのに   新子





近所の公園では葉桜の下でチューリップが最盛期。
まだよちよち歩きの子が立ちどまって
じっと見つめて、
なにかおよおよと話しかけながら
人差し指でちょんとつついて。
そんな光景をみると思わず頬がゆるみます。
幼い子どもたちの目線にちょうどいい高さで
にこにこ並び咲く花たち。

その素直な花を瞳に映しながら
すとんと憑き物が落ちたように
「あんなに死にたかったのに」。

ざわざわと心かきたてられる桜の季節を経て
ひとときの平穏。


(『時実新子全句集』/大巧社)
 

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プロフィール


芳賀博子
「時実新子の川柳大学」元会員。
初代管理人・望月こりんさんより引き継ぎ、2014年2月より担当。
ゆに代表。
https://uni575.com

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