珈琲タイム

コメンテーター・ウォッチング

ワールドカップ、残念ながら日本は決勝トーナメントに進めませんでしたね。
でも、世界舞台での勇姿にシビれさせてもらって、日本選手たちにはありがとう!
そしてせっかくの4年に1度の祭典、ここからのトーナメントにも注目したいです。
特にコスタリカ!

さてワールドカップの試合そのものもさることながら
スポーツニュースのはしごにもハマっています。
試合の総括や戦術分析を比較しながら、
しかしついコメンテーター・ウォッチングになってしまったりするのは
川柳人の性(さが)でしょうか。

元監督、元選手、いろんな人が解説者やコメンテーターとして登場しますが、
自分の言葉を豊かに持っている人、
コメントするうちにどんどん感情的になっていく人、
スタジオの空気をたちまち読む人など、
短い時間にも浮き彫りになるさまざまなキャラクター。

あくまでワールドカップ周期のにわかサッカーファンなので
それぞれのコメントがどれだけ的確で鋭いかはわかりませんが
「苦言」にも後味のいいのと悪いのがあるなあ、とかも発見でした。

そんな中でキング・カズのひと言にはまたしてもビリビリきましたねー。
痛恨のドローといわれたギリシャ戦について。
「1ポイントが日本を救う場合もある。そういう歴史もあるし、まだ諦める必要はない」
端的にして愛があるなあ。

これから生まれるゴールにも名言にも、まだまだ目が離せないワールドカップ!

新子花ごよみ #5


芍薬の根かたで煮えるはらわたよ   新子





芍薬をグループで見にいくと
必ずといっていいほど誰かが口にします。
「立てば芍薬 坐れば牡丹 歩く姿は百合の花、とかいうけどほんときれいねー」なんて。

さて掲句では、
美人のたとえに登場するこの花の華やかな顔(かんばせ)や
すっくと伸びた立ち姿ではなく、
ずんと視線を落として根かたが詠まれています。
さらにあろうことか、はらわたが煮えている。

はて、ここで読みが分かれます。
はらわたは芍薬の? それとも作者の?

前者の場合、空へ向かって大輪を咲かせながら、
根かたでふつふつはらわたをたぎらせている美人の二面性など思います。
が、芍薬は根が生薬になることをふまえると、いっそう複雑で妖しい。

後者であれば、
「世間が背高の花に気を取られている隙に、私は根かたの暗がりへ潜り込んで
 存分に怒りや憎しみを煮え立たせることするよ」
とひとりごちる作者が浮かんでくるのですが、どうでしょう。
まだまだいろんな読みができそうですが、
リクツで突き詰めず、はらわたで感じ入るままもいいですね。


(『時実新子全句集』/大巧社)

| 1/1PAGES |

プロフィール


芳賀博子
「時実新子の川柳大学」元会員。
初代管理人・望月こりんさんより引き継ぎ、2014年2月より担当。
ゆに代表。
https://uni575.com

カレンダー

S M T W T F S
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930     
<< June 2014 >>

カテゴリー

最近の記事

過去の記事

コメント

リンク集

サイト内検索

 

モバイルサイト

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM

recommend