珈琲タイム

ついつい手が出る



いきなりですが
ずらーっと並んだこのカラフルなものたちは一体なんでしょう。
キャンディ? チョコレート?
ノーノー、正解は付箋です。
行きつけの雑貨店は文具フロアの1コーナー。
お店の方に許可をいただいて1枚撮らせてもらいました。

「文具好きです」って公言するほどではないのですが
買い物に出たついでにちょこっと遠回りしてちょこっとお店をのぞいたが最後、
つい想定外のもんに手を出してしまう程度には好きで、
この日もペンギンの付箋やらをつい。

なんてことをブログにアップしたくなったのも
先日、ある集いで「まるとや文具店」が話題になったからです。
ご存じ新子先生が17歳で嫁いだ先は姫路は鍵町の文房具店。
その屋号が「まるとや」。
時実の「と」に「まる」で「まるとや」とのことで、
ネーミングにもふわっと昭和の香りがしますね。

振り返るに、まだスーパーなどなかったころの文房具屋さんや駄菓子屋さんは
子どもたちにとってなにより特別な場所。
「まるとや」さんもきっと地元の子どもや学生たちに愛されていたに違いなく、
ことに「おかみさん」である新子先生がお店番のときは
なぜか不思議とお客さんが増えていたとも。

文具好きでも知られた新子先生、
今はもうない「まるとや」がどんなお店だったのかなあと、
懐かしいような気持ちで想像してみたりします。
 

新子花ごよみ #3


さくら灰色まなこひらけば桜色   新子




4月の「新子花ごよみ」は、はい桜です。
たぶんまあそうだろうな、の予想どおり?
なんでその予想はちょっと裏切ってみるつもりだったんですけれど、
この句に呼ばれてしまいました。

まなこを閉じ、心で見つめる「さくら」は灰色。
けれどふとまなこ開けば
目の前のさくらはまぎれもなくこの世に美しき桜色で咲いている。
生きている実感を、はっとその桜色で取り戻しているような、
前向きで、秘めたる芯の強さも感じさせる句です。
まなこひらく、さくらひらく、
春はまさにひらく季節。

掲句は1987年(昭和62)、新子58歳の作。
同年5月に再婚、12月には『有夫恋』発行と、
公私ともに大きな転機を迎える前の灰色と桜色。

写真は枝垂れ桃、5日前に神戸の香雪美術館で撮りました。

(『時実新子全句集』/大巧社)

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プロフィール


芳賀博子
「時実新子の川柳大学」元会員。
初代管理人・望月こりんさんより引き継ぎ、2014年2月より担当。
ゆに代表。
https://uni575.com

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