珈琲タイム

「奇跡」と「かるかん」


   〈是枝裕和監督の奇跡〉

「まえだまえだ」が好きなのと、他の出演者にも興味を
そそられて、それに加え福岡と鹿児島に数年住んでいた
のでその懐かしさも手伝って……見に行きました。
平日木曜日のせいもあり、観客五人。
これはちょっと寂しい。

鹿児島と福岡が舞台で、祖父(橋爪功)の作る「かるかん」
が出てくるのですが、孫に食べさせ味はどうかと聞く。
あんこの入ってない方なので「なんかぼんやりした味やな」
と孫。
映画の感想も「なんかぼんやり」。
でも「ほっこり」でした。

鹿児島名物の「かるかん」。
最初、新子さんにお土産でもって行った時に猫の餌なん?と
聞かれました。
ちゃいます、山芋で作ったお菓子なんです。

   〈「明石屋」という老舗の品 HPから拝借〉
四角い方があんこ無し、丸い方があんこ入り。
甘いものが苦手な私でも餡入り4つ位はいっぺんに食べら
れます。新子さんも美味しいとけっこう食べてました。

私が初めて家族から離れて住んだ場所が福岡でした。
結婚してからもずっと祖父母・伯母の近所で暮らしていて
心細い独り立ちの地(もちろん旦那は一緒ですが)。
それから、鹿児島に行き、桜島の火山灰が降る中、8年程
暮しました。
亡母も一度だけ伯母と一緒に遊びに来てくれて、あちこち
美味しいもの食べて観光をしました。
私も新子さんも自分たちの生活で一番忙しい時だったよう
に記憶しています。
「お母さんと別れようと思うんや」と父からの電話も。

家族一緒に住みたいという「奇跡」を念じることが発端で
始まった子供の願いがいつの間にか違うものになり、父親
母親、弟それぞれの生活を大切にすることにした、兄。
なんとなくその時代の私の潜在意識の中にも同じようなも
のがあったかもしれません。

「月の子会」吟行

私が参加している「月の子会」の吟行があった。
急遽、世話人役を任されて臨時幹事とあいなり、
仲間に助けてもらいながら楽しい一日を過ごす
ことができた。

スケジュールは、屋根のない2階建てバスで
丸の内から皇居→一ツ橋→霞ヶ関→銀座と周り
始発点の丸の内に戻ってくるコース。
所要時間は50分、一番短いコースだ。

梅雨最中の吟行で雨を心配したけれど、うまい
具合に午前中はうす曇で、バスから見える木々も
前日の雨でキラキラしている。
手を伸ばすと届く所のイチョウの木に、もう実
(銀杏)が付いているのを見ることが出来る。

バスは信号以外ノンストップで走るので、写真が
なかなか上手く撮れなかった。
これは国会議事堂。お化粧直しをしたところらしく
スッキリと毅然とそびえていた。

バスを降りてから近くの「京おばんざい」のお店
の個室を借りて昼食をとりながらの句会。
参加人数は五名(いつもの半分)。投句数は98句。
皆平均20句は作ったということになる。
私はついつい他の方に興味がいってしまい、吟行
は苦手。すごい集中力がいると思う。

 でも最高得点の人は10句二人、次にこりんで
9点。まあまあがんばった方かな。
 〈スカイバス生きてることを伝えてよ〉
この句、仲間内の一人から特選をいただけた。

何とか午前中の雨を避けたくて、おまじないに
新子さんが使っていた名前入りの傘を持参した。
吟行はあまり好きでなかった新子さんだったが、
晴れ女の妙を見事果たしてくれた。
二階建てバスにも一緒に乗ったんだよ。新子さん!

ハイビスカス咲いた



ハイビスカスの鉢植えを買ったら、すぐに大輪の花が

咲いた。後ろの蕾もすぐに開くだろう。

私の書斎(兼仕事場)には吉備路文学館での一回目の

展示で飾られた新子句と絵のコラボの額がある。

後日、ソレを譲り受けた方が額に入れてギャラリーで

展示即売をされた。それを見に行って、私にこの句を

プレゼントすると買ってくれたもの。



慣れない月刊誌の「川柳大学」の発行人を任され、

ちょっと行き詰っていた時だったような記憶がある。

新子さんから私へのメッセージ。

姫路城

平成の改修工事中の姫路城

〈写真の出典先は不明、無断使用陳謝〉

神戸に住む姫路出身の友人が送ってきてくれた。
21年から5年間、この後ろの箱(修理見学施設)
に覆われて天守閣の改修工事とのこと。
でもこの箱は、「天空の白鷺」として公開中。
エレベーターが付いていて天守閣と同じ高さ迄は
昇って城下を見下ろせるそうだ。
壁面には昭和の大修理の時の図面が書かれている
らしい。
ちょっと興味が涌く。

姫路城の外堀は、当時のわが家の裏にまで続いて
いて、その土手に祖父母が畑を作ってエラクお叱
りを受けたことがある。
何十年も経ってからである。
 祖父母は「へ〜あきまへんのかいな」
       「今頃言われてもなぁ」
 と、すっとぼけていたが、役所の人はちゃんと
 後日確認に来られた。
そりゃそうだ!なんといっても国宝だ。

私たち子供も、格好の遊び場所で学校から帰ると
殆どここに居た。
弟は、大きな樹の股に台を作って「秘密基地」だ
と友だちと楽しんでいた。
そこに亡母が上がらせてほしいと頼んだがアカン!
「女子禁止」「体重制限」「暗号」等彼らなりに
規則を作っていたらしい。
その時、亡母と「男の子はええなぁ」と話した事
が昨日のようだ。

 姫路城はうちの庭 姫路城の庭にうちはある 

おこがましくもそんなことを平気で思っていた
時代でもある。

ガラパゴス

弟が還暦のお祝いに子供たちからプレゼントしてもらった
電子書籍「ガラパゴス」。
皆様の方が良くご存じと思うが、TSUTAYAと提携して
いて、そこからダウンロードして購入するらしい。
時実新子著書は、文庫『言葉をください』一冊のみ。
弟は、今まで母の著書は殆ど読んでなかったが、今回初
めてダウンロードしたのが母の本とはなかなか殊勝なこ
とだ。
下記の文章はその一頁。

文字も大きく出来るし、結構読みやすいし、縦書きという
のも半アナログ派の私にはうれしい。欲しくなったな。
CM通り、指で捲るのも面白い。栞も挟めるらしい。
後は読みたい本がどれくらいTSUTAYAにあるかが問題。
因みに、単行本は半額くらいで買えるが、文庫は紙の本と
同額とのこと。
新子さんは自分の本が電子化されているなんて知る由も無
し。どんなふうに思うだろう。

| 1/1PAGES |

プロフィール


芳賀博子
「時実新子の川柳大学」元会員。
初代管理人・望月こりんさんより引き継ぎ、2014年2月より担当。
ゆに代表。
https://uni575.com

カレンダー

S M T W T F S
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930  
<< June 2011 >>

カテゴリー

最近の記事

過去の記事

コメント

リンク集

サイト内検索

 

モバイルサイト

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM

recommend