お薦め本
『俳句名人になりきり100の発想法』
ひらの こぼ著 草思社刊
名人の発想を借りる法として、芭蕉から現在活躍中の俳人まで
100人が取り上げられている。
その中になぜか「時実新子」もいる。新子が築いた「現代川柳」
が、俳句の中に溶け込んでいてもおかしくない。
垣根を取っ払ってくださった、ひらのこぼさんに感謝だ。
それぞれの俳人から具体的に何を学ぶかを定めて「どう発想す
るか」を考えてみようという手引書になっている。
第5章からなり、新子は「俳句の作劇術」でドラマチックな句
をどう詠むかで、「愛憎劇を脚色する」として紹介されている。
掲載句は、下記の5句
主婦という名の腕時計何度見る
じんとくる手紙を呉れたろくでなし
吐き捨てるガムに女の貌がある
愛咬やはるかはるかにさくら散る
靴の紐 男の帰心見ていたり
著者の解説(目線)も独特だし、100人の俳人の句を一部に
しても一冊で読めるというのも愉しい。
よろしければ、読んでみてあなたの発想を磨いてみてください。
- 2010.10.23 Saturday
- 川柳
- 16:04
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- by 「時実新子の川柳大学」管理人