珈琲タイム

映画

「プール」という映画を観に行った。
「かもめ食堂」・「めがね」に続いての小林聡美主演のもの。
登場人物が5〜10人程。今回も5人だった。
私は、洋画、邦画問わずそういう感じの静かな心地いい映画
を好んで観ている。
すごく良かったと思うと誰かに報告したくなる。帰り道、亡母の
顔が真っ先に浮かんだ(そうか〜いないんだ―と深呼吸)。
だけど、今まで母と映画の話ってしたかな?と改めて考えてし
まった。
神戸で母は時々映画館に行くとは話していたがどんな映画を
観に行ったのか、聞いたような気もするが覚えていない。
オードリー・ヘップバーンが好きとは言っていたが、それは昔
の映画だし。
子供の頃、母に連れられて姫路の映画館に行ったことを思い
出した。悲しい映画でもないのに母はハンカチで涙をぬぐって
いたような……。私はそんな母が気になって映画は上の空、
どんな内容だったかも何にも記憶にない。たぶん夫婦喧嘩を
した後の気持ちの整理をするために映画館の暗闇に隠れた
のだろう。母にとったら、映画館そのものがあまりいい思い出
がないのかもしれない。
親子でもいろいろな好みがあるし、考え方も違う。私が好きな
映画を母も好きと言ってくれただろうか?

9月

暑い暑いと思っていたら、もう9月。風が気持ちよい季節。
  〈決闘の刃カチンと秋が来た〉  新子
「百句解体」にあるこの句。9月1日のことを書いているのだが、
 ――この日は二百十日でもあって、嵐とはいかないまでも何
 やらざわざわする風の日である。天に住む二人の雄神が刃
 (やいば)を合わす。その、カチンという音から秋になるのだと
 私は思う。――
空気も澄んで、その音も鋭く聞こえたのかもしれない。
秋を感じるのは人様々と思うが私は、日差し、虫の声、風、匂い
そして、便座の温度。
これは、夏の間は何も感じないが、ある日急に「オッ冷たい!」
と思う日がある。それで秋を感じると家人に話し、「オマエ情緒も
ナンモないな〜」と呆れられると思ったら「実はオレもそう思う」と、
似たもの夫婦である。
ここで一句といきたいがDNAは秋風に飛ばされ無理!
お口直しに亡母の句で締めくくる。
 〈死ねばこの風に逢えなくなる九月〉  新子

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プロフィール


芳賀博子
「時実新子の川柳大学」元会員。
初代管理人・望月こりんさんより引き継ぎ、2014年2月より担当。
ゆに代表。
https://uni575.com

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