珈琲タイム

風の会

 

7月20日、島根県の川柳家・金築雨学さんが

逝去されました。享年79歳。

詩性と批判精神を湛えた独自の作風で

全国にファン多き作家でした。

私もその一人です。

 

雨学さんは、島根県川柳界の要職を歴任される一方

小学校へ出向き、子どもたちに川柳を教える活動なども

しておられました。

 

時実新子が1975年(昭和50)に創刊した「川柳展望」に翌年から参加し、

1978年には展望叢書より第一句集『金築雨学川柳集 夕なぎ』を上梓。

 

 今までの迷いが嘘のような空

 ふるさとの潮の流れに身を任す

 海峡をのぞく仏の前垂れよ

 吊り橋がうなる一日子を捜す

 山陰の風カタカタと人形の首

 

3年後には川柳研究会「風の会」を創立。

山陰の気鋭たちが切磋琢磨するこの会を時実新子も応援し、

合同句集『風』が発行(1985年)される折には

序句「風七句」を寄せています。

 

「風七句」 時実新子  

 

 風枕みじかき夢の果てもなや

 風と人のほかに何ある恋やせん

 突風の樽ころがしはあの世まで

 蟷螂の長考待てず風の旅

 罪千夜一夜 風鈴鳴り通す

 秋風に隠れ棲むとは申さじよ

 風の子は終生父の名を問わず

 

序文は柴田午朗さん。

『辺境ともいえる山陰に、

 この「風」という一点を印した功績は大きいと思う。』

 

「風の会」は1997年に閉会されましたが

山陰で、さらに山陰発で、

まさにさまざまな風をおこしたのでしょう。

 

ところで金築雨学さんと、一度だけお目にかかる機会を得ました。

3年前、出雲で開催された川柳大会でのこと。

懇親会では時実新子や展望の懐かしいエピソードを

いろいろ語ってくださいました。

終始ほがらかで、そのときのあたたかい笑顔を思い浮かべながら

合掌です。


コメント
コメントする








    

プロフィール


芳賀博子
元「時実新子の月刊川柳大学」会員
初代管理人・望月こりんさんより引き継ぎ、2014年2月より
担当
http://haga575.com

カレンダー

S M T W T F S
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     
<< August 2020 >>

カテゴリー

最近の記事

過去の記事

コメント

リンク集

サイト内検索

 

モバイルサイト

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM

recommend