珈琲タイム

野郎ぶったくり

 

 

2月20日、俳人 金子兜太さん逝去。

メディアでも大きく報じられました。

「俳句界に新風を吹き込み、

 90歳を過ぎても現役で活躍し続けた

 現代俳句協会名誉会長」。

そして若い頃から川柳にも親しまれ、

時実新子ともゆかり深い方でした。

 

そう、「川柳大学」創刊号(1996年2月)にも

いきなりご登場なんですよ。

新子の対談企画「こんにちは新子です」の

第1回ゲストが金子兜太さんでした。

その対談にこんなくだりがあります。

 

 兜太 それよりも、もっと時実さんの

    “野郎ぶったくり”の話をしましょう。

    その方が面白い(笑)。

 

 新子 その“野郎ぶったくり”って何ですか、先生。

 

 兜太 関東の方言ですかね。

    バサッとやる。

    じくじくじめじめしないでスカッとやる。

    多少下品かも知れんが小気味のいい言葉ですよ。

    ペーソスもあるしね。

 

 新子 じゃあ先生のお作の

    〈長城足下養蜂家族がいるわいるわ〉や

    〈木曽のなあ木曽の炭馬並び糞(ま)る〉

    などもその部類ですかしら。面白い。

 

翌日にNHKのBS俳句大会の

スタジオ選者をひかえたお二人の対談。

場所は東京クレストンホテルのレストラン。

ともに注文は「紫蘇とトマトのスパ」。

 

 兜太 ぼくは人間が好きで俳句へ入った。

    時実さんは川柳へ行った。

    それだけのことでね。

    本質は同じですよ。

 

記事の冒頭にはツーショットが掲載され

兜太さん76歳、新子66歳の

やわらかい笑顔が並んでいます。

ちなみにカメラマンは安藤まどかさん。

 

 新子 今日はどうもありがとうございました。

 

 兜太 こちらこそ楽しい時間をありがとうござんした。

    まどかさん、写真ごくろうさんでした。

    写っておればよろしいからね。

    ハッハッハ。おやすみなさい。

 

お目にかかったこともないのに

豪快な笑い声が聞こえてきそうです。

 

  白梅や老子無心の旅に住む   兜太  


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プロフィール


芳賀博子
元「時実新子の月刊川柳大学」会員
初代管理人・望月こりんさんより引き継ぎ、2014年2月より
担当
http://haga575.com

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