珈琲タイム

よみうり寸評に登場

読売新聞本日1月17日付夕刊の「よみうり寸評」に

新子句が紹介されました!

 


令和二年一月十七日

 

複雑骨折のビルから生える首  新子

 

 

 

阪神淡路大震災から25年。

今朝5時46分、

神戸での追悼行事を中継するテレビの前で

ともに黙祷しました。

 

神戸で被災した時実新子が当時詠んだ

震災12句です。

 

 平成七年一月十七日 裂ける

 待っていたような気もする地の怒号

 その刹那バラわっと咲くわっと散る

 力の前におんおん恍惚がよぎる

 地に転ぶ夫ある身もすべてが虚

 蟻ごろしのスプレー撒いた去夏の罪

 天焦げる天は罪なき人好む

 寒風に絹裂く声の一人一人

 複雑骨折のビルから生える首

 解体の爪 人間の手の形

 死者はただ黙す無力な月は照る

 あと少し生きる地震の罅の身で

 

句の中に今も鮮烈に残り、息づく映像と記憶。

 

鎮魂の祈りと再生への願い新たにする

令和二年一月十七日です。


すべての根源

 

 

あけましておめでとうございます。

みなさまにとって笑顔あふれる1年となりますように。

 

さて、ただいま手許に開いていますのは

「川柳大学」創刊号。

学長・時実新子の巻頭言は

まさしく1996年元旦の日付です。

その中にこんな一節があります。

川柳大学で大きく学び育ててほしいものとして、

 

 それは「おもしろ」のこころです。

 吉本喜劇と直結しないで下さいませよ。  

 文学・芸術すべての根源であるところの

 「おもしろ」は手強いですぞ。

 おもしろくなくて誰が読んでくれましょうや。

 ぎょっとする。ほのぼのとする。

 しみじみ、なるほど、

 これみんな「おもしろ」。

 「川柳大学」はこれを求めつづけて

 波を蹴立てます。

 

管理人も折にふれ立ち戻る言葉ですが、

つくづく「おもしろ」は手強い。

だからおもしろい。

と、学長の宣言に背筋を伸ばしまして、

本年もよろしくお願いいたします。


鶴彬バラード

 

 

「鶴彬バラードってのがあってね」

そんな話を柳誌「川柳人」の編集兼発行人である

佐藤岳俊さんご本人から伺ったのは昨年のこと。

え、なになに、と興味津津だったのですが、

このたびその「詩」が明らかになりました。

 

「川柳人」は、さかのぼれば

井上剣花坊に始まる大変に歴史ある柳誌です。

明治から大正、昭和にかけて。

豪放磊落で反骨精神あふれる剣花坊のもとには

幅広い人材がたくさん集まりました。

鶴彬(つる・あきら)もその一人で、

戦時中もプロレタリアと反戦の姿勢を貫いた伝説の川柳人。

特高に検挙され、29歳で生涯を閉じるも

作品は今もさまざまに語り継がれています。

 

そんな鶴彬の句をモチーフに佐藤岳俊さんが詩を書き、

さらに曲をつけられたのが「鶴彬バラード」。

イベントなどでは自らギターで弾き語りもされるそうです。

 

今月発行の「川柳人」の最新号(通巻948号)に

その詩が掲載されていましたので

こちらでも紹介させていただきますね。

さてもどんなメロディなのか。

ますます興味津津になって

やはりいつかぜひ、ライブで拝聴したい。

 

****************

 

【鶴彬バラード】

    

   佐藤岳俊(詩・曲)

 

君はおぼえているだろうか

君はおぼえているだろう

あの遠い暗い雲の下

今も歩いている

あれは 鶴彬

「萬歳とあげて行った手を大陸において来た」

 

君は思い出すだろうか

君は思い出すだろう

あの惨い弾圧の嵐

今も呻いている

あれは 鶴彬

「手と足をもいだ丸太にしてかへし」

 

君は語りだすだろうか

君は語りだすだろう

あの血糊 うばわれた命

今も叫びだす

あれは 鶴彬

「胎内の動き知るころ骨がつき」

 

君は歌いだすだろうか

君は歌いだすだろう

あの焼かれ消えたヒロシマ

今もつづいている

平和への歩み

「暁をいだいて闇にゐる蕾」

 

君は伝えていくだろか

君は伝えていくだろう

あの墓場 原爆の骸

今も帰れない

フクシマの故郷

ふるさとが原発マネーの泡に消え

石棺になる原発の成れの果て

 

〈注〉「 」は全て鶴彬の川柳作品である。


秋の「落語で五七五」

去る10月19日(土)、「第2回 落語で五七五」、

おかげさまで盛況のうちに終了しました。

伏見稲荷の洋館町家・松井邸(国の有形文化財)にて

ナマの落語を聞いて、川柳を詠もう、

さらに一献楽しもうという

なかなか盛りだくさんなイベントです。

 

春に続いての開催でしたが

今回は毎日新聞、京都新聞にも告知いただき、

川柳はまったく初めての方々も

「なになに」とご興味お持ちくださり

20名様満員御礼。

リピーターさんのお運びはもとより

新たなご縁もうれしき一日となりました。

 

 

演者は前回に引き続き上方落語界のホープ、笑福亭智丸さん。

披露いただいたのは「鬼の面(めん)」という1席で

親元離れて奉公に励む、健気な女の子が主人公。

笑わせて、笑わせて、ほろりとさせる人情噺に

サゲが決まるや場内は大拍手。

 

お次は、川柳タイムです。

こちらは芳賀が講師を務め、

智丸さんも一緒に、みんなで句作に挑戦しました。

短い時間にもかかわらず、全員が目標の2句を提出。

句会も大いに盛りあがりました。

当日の人気句はたとえば、

 

  清(きよ)ちゃんと秋の涙と稲荷寿司  晴美

  いたずらが過ぎて夕焼けが痛い     夫美子

  さいころでふらりと決める散歩道    由佳

  いかさまでさかさまに負けそのまさか  智丸

    

句会後は2階の広間に移っての懇親会。

まさに昭和レトロな居心地のいい空間につつまれ、

さらに伏見の「都鶴」酒造さんからの美酒のさしいれで

さらに一段とあたたかくにぎやかな語らいのひとときとなりました。

 

 

さても落語と川柳、お酒の相性やよし!


本が読みたくなるしおり

新子ファン、そして読書好きの方に

素敵なお知らせです♪

 

姫路文学館と神戸文学館が共同で

こんなオリジナルしおりを作成されました!

 

 

新子句のなかでもことに人気句

<手が好きでやがてすべてが好きになる>

がデザインされています。

 

こんな美しいしおりをはさむと

ページを開くたび、テンションがあがりそう。

姫路、神戸市内の協力書店、県内図書館などに置いてあるそうなので

ぜひゲットしてくださいね。


スヌーピーのはちまき

田辺聖子文学館に行ってきました。

 

 

文学館は氏の母校である

大阪樟蔭女子大学のキャンパス内にあります。

http://bungakukan.osaka-shoin.ac.jp/

 

令和元年6月6日、田辺聖子さん永眠。

そのニュースは大きな喪失感をもって

さまざまに報じられました。

 

短詩文芸に関する著作も多数。

なかでも川柳への愛深く、

時実新子句の魅力も折にふれ

名鑑賞で紹介されました。

 

さて館内では著書や自筆原稿、愛蔵品の数々が展示され、

見応えたっぷりです。

書斎の再現コーナーもあります。

 

 

そのリアルさには思わず「わ!」と笑顔になりました。

大のお気に入りだったスヌーピーたち。

写真手前の一番大きなスヌーピーくんは

はちまきを巻いています。

 

 

はちまきには「根性」の二文字。

こんな風に茶目っ気たっぷりに

先生の執筆を

いつも全力応援していたんだなあと。

 

しばし見つめ合っていると

管理人にまで元気をくれました。


川柳のお悩みには

なんであれ学びに悩みはつきもの。

川柳もまた然りで、初心であってもベテランであっても

悶々の種は尽きまじ。

そこでご紹介したいのがこちらの本です。

 

 

たにひらこころさんの『COCO論』(新葉館出版)。

「川柳マガジン」に11年間連載された

人気のお悩み相談コーナーが1冊にまとめられたものです。

川柳作家で心理カウンセラーでもある、たにひらこころさんが

読者のお悩みを「バッサバッサと斬り捨て」るように、

そしてユーモアたっぷりに回答していく、

その回答っぷりには、改めて大いに笑ったり唸ったり。
 

たとえばスランプに悩むご相談には

「それは作ろう作ろうとするから逃げてゆくのです(恋と同じ?)」

「少し欲(上手に作ろう)が出てきた時に立ちはだかる壁には

 思いきりぶつかることです。

 大きコブを作ってスタコラ逃げ出せばいいのです。」なんて。

 

たにひらさんは元「川柳大学」の会員。前書きには

「恩師時実新子の才能には及びもつかないが

 本音人間であるところだけは、しっかり受け継いだようだ」

とあります。

もうすぐ新年度。なにかともやもや中の方は

本書を開いてみられるのも手かも。


1月17日

 

平成七年一月十七日 裂ける   新子

 

 

そして今日は平成最後の1月17日でした。

阪神淡路大震災の日から24年。

 

夜のニュース番組でも震災特集が組まれ

「今日1日」のさまざまなシーンが報じられていました。

そう、スポーツコーナーでもこんなトピックが。

 

まさに震災の日に淡路で生まれた力士、

照強(てるつよし)が白星をあげ

サッカーのヴィッセル神戸は、

犠牲者への黙祷の後、練習を始動したと。

 

今日の神戸は晴れでした。

ここからまた次の1年が始まります。

 


根は「愛」にある

メリークリスマス♪ 

にちなんで?今回はこの赤い表紙の本を

ご紹介しましょう。

 

 

「北の川柳の町 かわうち

 時実新子文学碑建立記念誌」です。

 

平成5年12月1日、青森県は川内町の野平高原に

時実新子文学碑が建立されました。

翌年6月には除幕式や記念川柳大会が開催され

本書はその記念の一冊として発行されました。

 

そして句碑に刻まれたのは自筆によるこちらの句。

 

 

記念誌には除幕に寄せた時実新子の一文が収載され

その中にこんな一節があります。

 

 君は日の子われは月の子顔上げよ  新子

 言い訳めくが文字になりにくい句だ。  

 それに、小学生の遠足も多い地だから

 できればかい書でーと求められていっそう難渋した。

 しかし、私の川柳の根は「愛」にある。

 たとえ世に指弾される恋であろうと、

 愛はすべてに克って美しい。

 あの日月のように、万葉の人々のように、

 おおらかに毅然と顔上げて

 私は人を愛し愛されたい。

 その思いを筆にこめて書いた。

 

愛は美し、そして強し。

さて、今年もお付き合いいただき

ありがとうございました。

来たる年が、みなさんにとって

大らかな愛に満ちた年でありますように。

どうぞ良いお年をお迎えください。


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プロフィール


芳賀博子
元「時実新子の月刊川柳大学」会員
初代管理人・望月こりんさんより引き継ぎ、2014年2月より
担当
http://haga575.com

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