珈琲タイム

窓と窓

 

 

いきなりですが、

芳賀博子の新作5句です。

 

 脱獄記ざくりとスカッシュの氷

 夕焼のまだ書き込みもなくきれい

 銀ピアス蛍を誘い出すための

 本件については折をみてダリア 

 眼裏と照らし合わせてみる星図 

 

このできたてほやほやを、

俳人の坪内稔典氏が、ご自身のブログ「窓と窓」の

今朝の記事で、さっそくご紹介くださっています。

 

 夕焼けと銀ピアスの句がいい。

 出来たてのような夕焼けを

 「まだ書き込みもなくきれい」とまで言い切るのは

 川柳の得意とする表現だろう。

 

と始まり、はてさて川柳とは俳句とは。

この続きはこちらでぜひ!

 

さて、ねんてん先生率いる「船団の会」が

この6月1日に発行の「船団」125号をもって完結しました。

(秋に増刊号が出るとのこと)

まっこと多士済済の集団は「散在化」し、

それぞれの新しい活動が

すでにさまざまに始まっています。


睡蓮と蛙

関西も梅雨入りしました。

いきなり蒸し暑くなってきましたが

6月もまたさまざまな花美しく、

近所の散歩コースでは紫陽花が見頃です。

 

さて、こちらには睡蓮。

 

びわこ番傘川柳会が発行する月刊誌「川柳びわこ」の最新号の表紙です。

ぐぐっと寄ってみますと

 

葉っぱに鎮座する2匹の蛙も愛嬌たっぷりで

思わず頬がゆるみますが

表紙絵を描かれているのは

川柳作家で、本誌編集人の永政二さん。

 

永氏といえば、ご存じ元川柳大学会員でもいらして、

かつて川柳大学の表紙絵も手掛けられていました。

 

この133号(2007年1月号)から

終刊140号(2007年8月号)までをご担当。

それまでは新子学長自らが

絵筆をとっていましたが、体調を崩し、

永氏ご指名でバトンタッチとなりました。

 

軽妙にしてなんとも味のある「政二タッチ」は

当時から毎号ファンの注目を集めましたが

このたびの蛙と睡蓮も、

見入っていると、水面が風に揺らぎ、

その風のなんと心地よきこと。

 

※一部訂正


ハッピー川柳塾

今日は母の日。

ということで時実新子の母の句をいくつか

みなさんとともに味わいたいと思うのですが、

ちょっとその前に。

こちらは「時実新子のハッピー川柳塾」の

テキストです。

 

 

かつてNHK教育テレビで人気を博した

教養講座シリーズ「趣味悠々」。

その川柳講座の講師を務めたのが時実新子でした。

タイトルはずばり「時実新子のハッピー川柳塾」。

2004年9月から10月まで全8回のオンエアで

司会は落語家の立川志の輔さん。

一般からの生徒さんたちとともに

実践スタイルで進行された、

とてもわかりやすくて楽しい番組だったのですが

初回の題は「母」でした。

テキストには新子の「母」をテーマとした作品から

12句が掲載されています。

 

 母の祈りに私の未来縛られる

 ひと言も言わずに母は粥を煮る

 母の爪はわたくしにそっくり

 母を忘れたひとときは母に似る

 母になるその日初めて雪が降り

 まんまんと水たたえられ母である

 母ならばすぐに笑ってみせましょう

 子を庇うとき一匹の獣たり

 まっすぐに子をみつめる日涙なし

 子が死ねと言った階段おりてゆく

 母の視線がわたくしを不思議がる

 たんねんに見ておく母の顔かたち

 

いかがでしょう。

ちなみに本講座のキャッチフレーズは

「泣いておもしろ、怒っておもしろ、

 とにかくおもしろい」

でした。

でも五七五で泣いて、怒って、

その先にはきっと「ハッピー」が待っている、はず。


愛読者カード

こちらは時実新子の句集『月の子』です。

 

 

川柳を始めて25年の句業から

自選833句が収載されています。

新子句集の中でも『月の子』が一番好き、

というファンも少なくありません。

東京の出版社、たいまつ社の大野進社長が

時実新子を訪ね、運命の出会いを果たしたのが

1978年(昭和53)8月24日。

もうその3か月後には同社より出版された本句集には、

第1句集『新子』や、

後の大ベストセラー『有夫恋』とも違う

パッションがほとばしっている気がします。

 

 サーカスの綱が張られてゆく星空

 静けさよ月光すでに樹と通じ

 窓からの景色一切忘れ給え

 

ところで、管理人が入手した1冊に

たいまつ社の愛読者カードがはさまっていました。

勝手に栞がわりにしていたのですが

先日、句集再読の折、

なにかこれもパッションの一部のような気がして

ここにアップいたしますね。

 

 

裏面にはこんな記載も。

「このハガキをお送りくださった方には、

 毎月二○名様に限り抽選で

 たいまつ新書を一部贈呈しますので

 ご希望の書名をカッコ内にお書きください。」


3人に会える

 

 

NHKサイト内の「NHKアーカイブズ」。

その中の「NHK人物録」のコーナーで

時実新子の動画が配信されています。

 

2013年12月に放映された10分番組「あの人に会いたい」の

ダイジェスト版です。

動画の一部に「川柳大学」編集部の映像があり

夫・曽我六郎さんや

長女・安藤まどかさん(時実新子の左隣)にも会えますので

ぜひアクセスどうぞ。

さてさて今日は新子学長のハッピーバースデー♪

「あの人に会いたい」はこちら


よみうり寸評に登場

読売新聞本日1月17日付夕刊の「よみうり寸評」に

新子句が紹介されました!

 


令和二年一月十七日

 

複雑骨折のビルから生える首  新子

 

 

 

阪神淡路大震災から25年。

今朝5時46分、

神戸での追悼行事を中継するテレビの前で

ともに黙祷しました。

 

神戸で被災した時実新子が当時詠んだ

震災12句です。

 

 平成七年一月十七日 裂ける

 待っていたような気もする地の怒号

 その刹那バラわっと咲くわっと散る

 力の前におんおん恍惚がよぎる

 地に転ぶ夫ある身もすべてが虚

 蟻ごろしのスプレー撒いた去夏の罪

 天焦げる天は罪なき人好む

 寒風に絹裂く声の一人一人

 複雑骨折のビルから生える首

 解体の爪 人間の手の形

 死者はただ黙す無力な月は照る

 あと少し生きる地震の罅の身で

 

句の中に今も鮮烈に残り、息づく映像と記憶。

 

鎮魂の祈りと再生への願い新たにする

令和二年一月十七日です。


すべての根源

 

 

あけましておめでとうございます。

みなさまにとって笑顔あふれる1年となりますように。

 

さて、ただいま手許に開いていますのは

「川柳大学」創刊号。

学長・時実新子の巻頭言は

まさしく1996年元旦の日付です。

その中にこんな一節があります。

川柳大学で大きく学び育ててほしいものとして、

 

 それは「おもしろ」のこころです。

 吉本喜劇と直結しないで下さいませよ。  

 文学・芸術すべての根源であるところの

 「おもしろ」は手強いですぞ。

 おもしろくなくて誰が読んでくれましょうや。

 ぎょっとする。ほのぼのとする。

 しみじみ、なるほど、

 これみんな「おもしろ」。

 「川柳大学」はこれを求めつづけて

 波を蹴立てます。

 

管理人も折にふれ立ち戻る言葉ですが、

つくづく「おもしろ」は手強い。

だからおもしろい。

と、学長の宣言に背筋を伸ばしまして、

本年もよろしくお願いいたします。


鶴彬バラード

 

 

「鶴彬バラードってのがあってね」

そんな話を柳誌「川柳人」の編集兼発行人である

佐藤岳俊さんご本人から伺ったのは昨年のこと。

え、なになに、と興味津津だったのですが、

このたびその「詩」が明らかになりました。

 

「川柳人」は、さかのぼれば

井上剣花坊に始まる大変に歴史ある柳誌です。

明治から大正、昭和にかけて。

豪放磊落で反骨精神あふれる剣花坊のもとには

幅広い人材がたくさん集まりました。

鶴彬(つる・あきら)もその一人で、

戦時中もプロレタリアと反戦の姿勢を貫いた伝説の川柳人。

特高に検挙され、29歳で生涯を閉じるも

作品は今もさまざまに語り継がれています。

 

そんな鶴彬の句をモチーフに佐藤岳俊さんが詩を書き、

さらに曲をつけられたのが「鶴彬バラード」。

イベントなどでは自らギターで弾き語りもされるそうです。

 

今月発行の「川柳人」の最新号(通巻948号)に

その詩が掲載されていましたので

こちらでも紹介させていただきますね。

さてもどんなメロディなのか。

ますます興味津津になって

やはりいつかぜひ、ライブで拝聴したい。

 

****************

 

【鶴彬バラード】

    

   佐藤岳俊(詩・曲)

 

君はおぼえているだろうか

君はおぼえているだろう

あの遠い暗い雲の下

今も歩いている

あれは 鶴彬

「萬歳とあげて行った手を大陸において来た」

 

君は思い出すだろうか

君は思い出すだろう

あの惨い弾圧の嵐

今も呻いている

あれは 鶴彬

「手と足をもいだ丸太にしてかへし」

 

君は語りだすだろうか

君は語りだすだろう

あの血糊 うばわれた命

今も叫びだす

あれは 鶴彬

「胎内の動き知るころ骨がつき」

 

君は歌いだすだろうか

君は歌いだすだろう

あの焼かれ消えたヒロシマ

今もつづいている

平和への歩み

「暁をいだいて闇にゐる蕾」

 

君は伝えていくだろか

君は伝えていくだろう

あの墓場 原爆の骸

今も帰れない

フクシマの故郷

ふるさとが原発マネーの泡に消え

石棺になる原発の成れの果て

 

〈注〉「 」は全て鶴彬の川柳作品である。


秋の「落語で五七五」

去る10月19日(土)、「第2回 落語で五七五」、

おかげさまで盛況のうちに終了しました。

伏見稲荷の洋館町家・松井邸(国の有形文化財)にて

ナマの落語を聞いて、川柳を詠もう、

さらに一献楽しもうという

なかなか盛りだくさんなイベントです。

 

春に続いての開催でしたが

今回は毎日新聞、京都新聞にも告知いただき、

川柳はまったく初めての方々も

「なになに」とご興味お持ちくださり

20名様満員御礼。

リピーターさんのお運びはもとより

新たなご縁もうれしき一日となりました。

 

 

演者は前回に引き続き上方落語界のホープ、笑福亭智丸さん。

披露いただいたのは「鬼の面(めん)」という1席で

親元離れて奉公に励む、健気な女の子が主人公。

笑わせて、笑わせて、ほろりとさせる人情噺に

サゲが決まるや場内は大拍手。

 

お次は、川柳タイムです。

こちらは芳賀が講師を務め、

智丸さんも一緒に、みんなで句作に挑戦しました。

短い時間にもかかわらず、全員が目標の2句を提出。

句会も大いに盛りあがりました。

当日の人気句はたとえば、

 

  清(きよ)ちゃんと秋の涙と稲荷寿司  晴美

  いたずらが過ぎて夕焼けが痛い     夫美子

  さいころでふらりと決める散歩道    由佳

  いかさまでさかさまに負けそのまさか  智丸

    

句会後は2階の広間に移っての懇親会。

まさに昭和レトロな居心地のいい空間につつまれ、

さらに伏見の「都鶴」酒造さんからの美酒のさしいれで

さらに一段とあたたかくにぎやかな語らいのひとときとなりました。

 

 

さても落語と川柳、お酒の相性やよし!


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プロフィール


芳賀博子
元「時実新子の月刊川柳大学」会員
初代管理人・望月こりんさんより引き継ぎ、2014年2月より
担当
http://haga575.com

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