珈琲タイム

よみうり寸評に登場

読売新聞本日1月17日付夕刊の「よみうり寸評」に

新子句が紹介されました!

 


令和二年一月十七日

 

複雑骨折のビルから生える首  新子

 

 

 

阪神淡路大震災から25年。

今朝5時46分、

神戸での追悼行事を中継するテレビの前で

ともに黙祷しました。

 

神戸で被災した時実新子が当時詠んだ

震災12句です。

 

 平成七年一月十七日 裂ける

 待っていたような気もする地の怒号

 その刹那バラわっと咲くわっと散る

 力の前におんおん恍惚がよぎる

 地に転ぶ夫ある身もすべてが虚

 蟻ごろしのスプレー撒いた去夏の罪

 天焦げる天は罪なき人好む

 寒風に絹裂く声の一人一人

 複雑骨折のビルから生える首

 解体の爪 人間の手の形

 死者はただ黙す無力な月は照る

 あと少し生きる地震の罅の身で

 

句の中に今も鮮烈に残り、息づく映像と記憶。

 

鎮魂の祈りと再生への願い新たにする

令和二年一月十七日です。


第69回 西大寺会陽川柳大会

お知らせです。

岡山にて恒例の「西大寺会陽川柳大会」が開催されます。

今回で第69回という伝統ある大会。

ふるってご参加ください。

 

**********************

 

第69回 西大寺会陽川柳大会

 

とき/令和2年2月11日(火)

   午前9時30分 開場  午前11時30分 投句締切り

   午後1時00分 開会  午後4時30分 閉会予定

 

ところ/西大寺ふれあいセンター

   ・JR赤穂線西大寺駅より徒歩7分、

    両備バス西大寺バスセンターより徒歩5分

   ・駐車場 西大寺ふれあいセンター駐車場(同センター西隣り)

 

会費/1,500円(作品発表誌、記念品、呈)

   ・昼食は各自でお済ませください

 

※各題2句吐

※欠席投句拝辞

※各題 三才3句、佳作7句、初鳴き賞 呈賞(岡山県知事賞他)

 

兼題と選者

【珍】  新家完司(鳥取県)

【混】  芳賀博子(兵庫県)

【切る】 徳長怜子(徳島県)

【ガラス】田辺与志魚(広島県)

【冷】  眇究作(倉敷市)

【目前】 松本 藍(津山市)

【ずばり】丸山威青(美咲町)

【渡る】 しばたかずみ(岡山市)

 

主催 西大寺川柳社


すべての根源

 

 

あけましておめでとうございます。

みなさまにとって笑顔あふれる1年となりますように。

 

さて、ただいま手許に開いていますのは

「川柳大学」創刊号。

学長・時実新子の巻頭言は

まさしく1996年元旦の日付です。

その中にこんな一節があります。

川柳大学で大きく学び育ててほしいものとして、

 

 それは「おもしろ」のこころです。

 吉本喜劇と直結しないで下さいませよ。  

 文学・芸術すべての根源であるところの

 「おもしろ」は手強いですぞ。

 おもしろくなくて誰が読んでくれましょうや。

 ぎょっとする。ほのぼのとする。

 しみじみ、なるほど、

 これみんな「おもしろ」。

 「川柳大学」はこれを求めつづけて

 波を蹴立てます。

 

管理人も折にふれ立ち戻る言葉ですが、

つくづく「おもしろ」は手強い。

だからおもしろい。

と、学長の宣言に背筋を伸ばしまして、

本年もよろしくお願いいたします。


どのような詩か

 

メリークリスマス♪

写真はわが家のリビングです

・・だったら嬉しいんですけど

とあるホテルのロビーです(笑)。

 

さて今年も残りわずかとなりました。

平成から令和へ。

時代の節目を迎え、

時実新子生誕90年の年でもありました。

岡山の吉備路文学館では新子展が開催され

「現代川柳」編集部様により

句集『愛は愛は愛は』も刊行されました。

新子句をきっかけに、

広く新たに川柳にも注目が集まったのは

嬉しいことです。

そして来年は生誕91年。

 

ところで年明け早々に

兵庫でこんな俳句イベントがあります。

 

 第17回船団フォーラム

 「俳句はどのような詩か」

 

 日時/1月12日(日)14:00〜17:00

 会場/園田学園女子大学

 

 詳細はこちら

 

管理人も川柳人として討論に参加します。

「俳句はどのような詩か」を考えることは

川柳がどのような詩か、文芸かを考えることにも

つながっていくはず。

ぜひお気軽にご参加ください。

事前のお申し込みは不要です。

 

今年も1年、お付き合いいただきありがとうございました。

来年も引き続きよろしくお願いいたします。

どうぞ良いお年をお迎えください♪


新子花ごよみ #68

 

神サマに聴かれてしまうひとりごと  新子

 

 

 

 

あ、やばっ。

と口を押えてももう遅い。

聴かれてしまったのは

やはり心深くの恋慕の情かしらん。

でも大丈夫、神サマは口がかたいから。

それどころか

その秘めた願いをかなえてくれるかも。

って、かなうと一体どんな事態になるのやら。


鶴彬バラード

 

 

「鶴彬バラードってのがあってね」

そんな話を柳誌「川柳人」の編集兼発行人である

佐藤岳俊さんご本人から伺ったのは昨年のこと。

え、なになに、と興味津津だったのですが、

このたびその「詩」が明らかになりました。

 

「川柳人」は、さかのぼれば

井上剣花坊に始まる大変に歴史ある柳誌です。

明治から大正、昭和にかけて。

豪放磊落で反骨精神あふれる剣花坊のもとには

幅広い人材がたくさん集まりました。

鶴彬(つる・あきら)もその一人で、

戦時中もプロレタリアと反戦の姿勢を貫いた伝説の川柳人。

特高に検挙され、29歳で生涯を閉じるも

作品は今もさまざまに語り継がれています。

 

そんな鶴彬の句をモチーフに佐藤岳俊さんが詩を書き、

さらに曲をつけられたのが「鶴彬バラード」。

イベントなどでは自らギターで弾き語りもされるそうです。

 

今月発行の「川柳人」の最新号(通巻948号)に

その詩が掲載されていましたので

こちらでも紹介させていただきますね。

さてもどんなメロディなのか。

ますます興味津津になって

やはりいつかぜひ、ライブで拝聴したい。

 

****************

 

【鶴彬バラード】

    

   佐藤岳俊(詩・曲)

 

君はおぼえているだろうか

君はおぼえているだろう

あの遠い暗い雲の下

今も歩いている

あれは 鶴彬

「萬歳とあげて行った手を大陸において来た」

 

君は思い出すだろうか

君は思い出すだろう

あの惨い弾圧の嵐

今も呻いている

あれは 鶴彬

「手と足をもいだ丸太にしてかへし」

 

君は語りだすだろうか

君は語りだすだろう

あの血糊 うばわれた命

今も叫びだす

あれは 鶴彬

「胎内の動き知るころ骨がつき」

 

君は歌いだすだろうか

君は歌いだすだろう

あの焼かれ消えたヒロシマ

今もつづいている

平和への歩み

「暁をいだいて闇にゐる蕾」

 

君は伝えていくだろか

君は伝えていくだろう

あの墓場 原爆の骸

今も帰れない

フクシマの故郷

ふるさとが原発マネーの泡に消え

石棺になる原発の成れの果て

 

〈注〉「 」は全て鶴彬の川柳作品である。


新子花ごよみ #67

 

娘からもらうやさしい秋ドレス  新子

 

 

 

 

センスが良くって母思いの娘が見立てた

お洒落なドレスが浮かびます。

色もさりげなく今シーズンのトレンドカラーだったり。

「お母さん、これ着てどこへ出かけようか」

 

心弱りを察してくれたのか、

娘からの、色合いも肌ざわりもやさしい一枚は

手にするだけで、自身もほっとやさしくなれる。

気持ちも久しぶりに外へ向いて。

 

「秋」の一語に、重ねきた歳月も

そこはかとなく感じられる

新子76歳のときの作品です。


秋の「落語で五七五」

去る10月19日(土)、「第2回 落語で五七五」、

おかげさまで盛況のうちに終了しました。

伏見稲荷の洋館町家・松井邸(国の有形文化財)にて

ナマの落語を聞いて、川柳を詠もう、

さらに一献楽しもうという

なかなか盛りだくさんなイベントです。

 

春に続いての開催でしたが

今回は毎日新聞、京都新聞にも告知いただき、

川柳はまったく初めての方々も

「なになに」とご興味お持ちくださり

20名様満員御礼。

リピーターさんのお運びはもとより

新たなご縁もうれしき一日となりました。

 

 

演者は前回に引き続き上方落語界のホープ、笑福亭智丸さん。

披露いただいたのは「鬼の面(めん)」という1席で

親元離れて奉公に励む、健気な女の子が主人公。

笑わせて、笑わせて、ほろりとさせる人情噺に

サゲが決まるや場内は大拍手。

 

お次は、川柳タイムです。

こちらは芳賀が講師を務め、

智丸さんも一緒に、みんなで句作に挑戦しました。

短い時間にもかかわらず、全員が目標の2句を提出。

句会も大いに盛りあがりました。

当日の人気句はたとえば、

 

  清(きよ)ちゃんと秋の涙と稲荷寿司  晴美

  いたずらが過ぎて夕焼けが痛い     夫美子

  さいころでふらりと決める散歩道    由佳

  いかさまでさかさまに負けそのまさか  智丸

    

句会後は2階の広間に移っての懇親会。

まさに昭和レトロな居心地のいい空間につつまれ、

さらに伏見の「都鶴」酒造さんからの美酒のさしいれで

さらに一段とあたたかくにぎやかな語らいのひとときとなりました。

 

 

さても落語と川柳、お酒の相性やよし!


新子花ごよみ #66

 

いっぽんの箸で秋刀魚を裏返す  新子

 

 

椛 もみじ 紅葉のブログ用無料画像素材|eha0112-049

 

いっぽんの箸で、

ひょいところがすように秋刀魚を裏返す。

そのいっぽんの、そのひょいに、

ちょいとやさぐれた気分が伺えます。

しかしながらこの秋刀魚、てらてらと脂がのって

なんともうまそう。

 

本作は1964年(昭和39)、新子35歳のときの句ですが

さて、前年にこんな句を発表しています。

 

 泣きやんだ母子 秋刀魚を裏返す

 

読みくらべてみると、「いっぽんの箸」の

句としての冴えを、より実感します。

自身の句を容赦なくどんどん塗り替えていくような

当時の書きっぷり、進化の過程もまた

興味深いです。


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プロフィール


芳賀博子
元「時実新子の月刊川柳大学」会員
初代管理人・望月こりんさんより引き継ぎ、2014年2月より
担当
http://haga575.com

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