珈琲タイム

90回目のバースデー

 

海にふる雪を見ていた誕生日   新子

 

 

 

本日は時実新子のバースデー。

1929年(昭和4)1月23日、

岡山県上道郡九蟠村に生まれました。

すなわち健在であれば満90歳です。

 

すでに当ブログでもお伝えしましたが

その岡山は吉備路文学館で

今年6月9日より「時実新子生誕90年展(仮称)」が開催されます。

一昨年の没後10年はまさに「新子イヤー」となり

各地でさまざまな顕彰が続きました。

今年もまた、新たな新子イヤーとして

新子の魅力再発見、新発見の年になりそうです。

 

さて冒頭の句は新子51歳のときの作。

写真のスノーフレークは1月23日の誕生花です。


1月17日

 

平成七年一月十七日 裂ける   新子

 

 

そして今日は平成最後の1月17日でした。

阪神淡路大震災の日から24年。

 

夜のニュース番組でも震災特集が組まれ

「今日1日」のさまざまなシーンが報じられていました。

そう、スポーツコーナーでもこんなトピックが。

 

まさに震災の日に淡路で生まれた力士、

照強(てるつよし)が白星をあげ

サッカーのヴィッセル神戸は、

犠牲者への黙祷の後、練習を始動したと。

 

今日の神戸は晴れでした。

ここからまた次の1年が始まります。

 


新子花ごよみ #58

 

好きという茎まっすぐに伸びすぎる  新子

 

 

 

いいじゃないですか、ね。

まっすぐすくすくとまいりましょう。

好きの力、思うにまかせて存分に。

それでなくたって

今年は干支もいのしし、

猪突猛進まっしぐらの年ですもん、

なんてね。

 

さて、写真はわが家のイノシシくんです。

母の手作りでして、

今風に言うところの「おかんアート」ゆえか

どこかのほほんとしております。

が、走るときには走るぜい、らしいです。

 

管理人も、走るときには走るぜい、

と気合いを入れまして、初更新。

今年もどうぞよろしくお願いいたします。


根は「愛」にある

メリークリスマス♪ 

にちなんで?今回はこの赤い表紙の本を

ご紹介しましょう。

 

 

「北の川柳の町 かわうち

 時実新子文学碑建立記念誌」です。

 

平成5年12月1日、青森県は川内町の野平高原に

時実新子文学碑が建立されました。

翌年6月には除幕式や記念川柳大会が開催され

本書はその記念の一冊として発行されました。

 

そして句碑に刻まれたのは自筆によるこちらの句。

 

 

記念誌には除幕に寄せた時実新子の一文が収載され

その中にこんな一節があります。

 

 君は日の子われは月の子顔上げよ  新子

 言い訳めくが文字になりにくい句だ。  

 それに、小学生の遠足も多い地だから

 できればかい書でーと求められていっそう難渋した。

 しかし、私の川柳の根は「愛」にある。

 たとえ世に指弾される恋であろうと、

 愛はすべてに克って美しい。

 あの日月のように、万葉の人々のように、

 おおらかに毅然と顔上げて

 私は人を愛し愛されたい。

 その思いを筆にこめて書いた。

 

愛は美し、そして強し。

さて、今年もお付き合いいただき

ありがとうございました。

来たる年が、みなさんにとって

大らかな愛に満ちた年でありますように。

どうぞ良いお年をお迎えください。


来年の新子展♪

お知らせです♪

来年、岡山の吉備路文学館にて

「時実新子生誕90年展(仮称)」が

開催されることになりました。

期間は2019年6月9日(日)〜9月1日(日)です。

2004年、2009年に続く

吉備路文学館での3回目の新子展。

さてどんな懐かしい、そして新しい時実新子に

出会えるでしょう。

詳細は追ってまたお伝えいたします。

 


まる子ちゃんの母

 

こちらのストラップ。

ご存じ、ちびまる子ちゃんのお母さんです。

そして時実新子の遺品でもあります。

本邦初公開。

 

前管理人のご長女、故安藤まどかさんより

あるときひょいといただきました。

業務連絡レターに同封されていた

「オマケのオマケ」です。

 

「飲料水に付いていたちびまる子ちゃん一家のストラップ、

 なぜかおじいちゃんが無くて、

 お母さんが2個ありました。

 新子さんが集めていたものです。」

 

そのうちの1個をどうぞ、というわけですが、

ドリンクをせっせと飲んでは

集められていたんでしょうか。

なんだか微笑ましいですね。

 

まどかさんが生まれたとき。

ほんにまだ生まれたてで「ピーナツ頭」の赤ちゃんを

「まあるくまあるく」とささやきながら

抱っこしていたという新子ママ。

おかげで「まんまる顔になった」と笑っていたまどかさん。

 

ひょっとして新子先生、

ちびまる子ちゃんに幼い頃のまどかさんを

重ねて見てらしたのかなあ、と思うと

鼻のつけ根がツンとします。

 

今年の8月、

「ちびまる子ちゃん」の作者、さくらももこさんの逝去は

日本中にショックを与えました。

でも、まる子ちゃんたちは、

きっとこれからもほのぼのと不滅。

 

ストラップのお母さんの笑顔、いいですね。

私にとっては新子先生の遺品というより

まどかさんとの思い出の品。

久しぶりに眺めて、ほっこりしたり、

またまた鼻のつけ根がツンとしたり、

の晩秋のひと日です。


新子花ごよみ #57

 

こひびとよ菊の枕に訪ね来よ  新子

 

 

 

菊枕。

辞書の解説では

「干した菊の花びらを入れて作った枕。

 香りがよく、頭痛や目の病いなどに効能があるという。」

また

「邪気を払い、

 不老長寿を得ることが出来るとして珍重された」とも。

使ったことはないのですが、興味しんしん。

そして俳人・杉田久女のこんな句がよぎります。

 

 白妙の菊の枕をぬひ上げし  久女

 

女性俳句の先駆けであった久女が

師の高浜虚子の長寿を願って菊枕を贈った

世に知られるエピソード。

しかし後に久女は一方的に破門されてしまう。

 

そんな悲劇的な香りも漂わせる

晩秋の季語「菊枕」をモチーフに

新子は恋の川柳を詠みました。

 

さて「菊の枕に訪ね来よ」

とは、みなが寝静まったら逢いに来てほしい、なのか

夢の中への誘いなのか。

あるいはその両方でしょうか。

 

菊の芳香、「こひびと」の旧仮名遣いが

クラシックに官能的な

恋の一篇を思い描かせます。

 

 

(『時実新子全句集』/大巧社)

 


幻の時実新子集

ひょんなことから、超稀少本を手にしています。

1973年(昭和48)に出版された

「私版・短詩型文学全書 川柳篇・第3集

 時実新子集」(八幡船社)。

 

 

俳人・津久井理一が発行した短詩型文学全書の中の

「川柳部門」の1冊。

新書サイズで50ページほどの体裁は

本というよりシンプルな冊子に近い。
 

これまで新子展のショーケース越しに眺めたことはあったものの

実際に手に取って読むのは初めてです。

 

 産声の近くで神が嗤ったぞ

 母を捨てに石ころ道の乳母車

 菜の花のまっさかり死にたし

 

巻頭の3句から

いきなり飛ばしてますねえ。

章のタイトルも「日ざらし」と「雨ざらし」。

解題は河野春三。

 

句集『新子』以降の10年間の句帖より選られた231句は、

まさに『新子』以降の作品の経緯をみるうえでも

貴重な資料です。

なにか新しい気づきを得られたら

追ってまたご報告しますね。


新子花ごよみ #56

 

恋の体操も終わりの深呼吸  新子

 

 

 

本日10月10日は、かつて「体育の日」で祝日でした。

2000年からは第2月曜に移動しましたが

昭和人?としてはいまだ

旧体育の日としてのイメージが懐かしく残っています。

 

というわけで、今回は体操の一句をチョイスしました。

といっても、これもまた恋の句なんですけれどね。

 

恋も終わりに近づいて

まるでラジオ体操の最後のように

ふうっと深呼吸して息を整えて、

そしてさようなら。

 

ですが、ここへ落ち着くまでには

やはりラジオ体操の過程のごとく

激しく心拍数をあげる山場があったのでは、

などとも想像させる句です。

 

恋の終わりが詠まれつつ

どこかユーモラスで、

そして作者とともに

こちらもふうっと深呼吸ひとつ。

 

 

(『時実新子全句集』/大巧社)


新句集、刊行!

ジャジャーン!

と私事恐縮ですが、このたび管理人・芳賀博子が

第2句集を上梓いたしました。

15年ぶりの新句集です。

タイトルは『髷を切る』(青磁社)。

 

 

 春暮れる消える魔球を投げあって

 私も土を被せたひとりです

 一点の噓 数式が完成す

 ひきちぎるためにつないでいる言葉

 いいよって乗っけてくれたトンボの背

 ニホンオオカミの末裔にてネイル

 あ、録画するのを忘れてた戦争

 

濱崎実幸さんによる装幀もウリです♪

ご注文は最寄りの書店やネット書店へどうぞ、ぜひ。

 

※追記 Amazonでのお求めはこちら

 


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プロフィール


芳賀博子
元「時実新子の月刊川柳大学」会員
初代管理人・望月こりんさんより引き継ぎ、2014年2月より
担当
http://haga575.com

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